<イラク>公務員汚職 捜査対象は約1000人…調査機関
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【カイロ和田浩明】イラク政府の独立調査機関である腐敗汚職監視委員会のラヒム・ウガイリ委員長(44)が毎日新聞とこのほど会見し、03年のイラク戦争以降、ほとんどすべての政府機関で汚職が発生し、約1000人の公務員が横領や収賄の疑いで捜査対象になっていることを明らかにした。
イラクではスーダニ前貿易相が配給用食糧の調達をめぐる不正で5月に逮捕されるなど、汚職の横行が深刻化している。ウガイリ委員長は「腐敗は政府機関の上から下まで発生している」と指摘。「石油、運輸、電力、教育、内務、国防などの各省の高官が連邦議会に喚問される可能性がある」と発言した。
監視委は現在、米国企業からの航空機購入契約や、内務省や国防省の武器調達契約などを調査中。このほか、政府機関への不正雇用や経歴詐称なども目立つという。
スーダニ前貿易相の場合、「親族2人が輸入される米や小麦粉1トンあたり40ドル(約3800円)を違法に得ていた」(同委員長)。各種の調達不正では数百万ドル単位の資金が政府幹部に渡った可能性があるという。不正雇用では、700〜2000ドル(6万7000〜19万2000円)のわいろを支払って職を得るケースも見られた。
マリキ首相は汚職の摘発強化を打ち出しているが、実効性は疑問視されている。汚職・腐敗を調査している国際NGO「トランスペアレンシー・インターナショナル」(事務局・ベルリン)によると、イラクの「腐敗認識度」は08年で180カ国中178位だった。
コメント:画像はイラクで活躍する日本製の消防車です。※消防士さんが汚職をしているという意味で画像を載せている訳ではありません!