イラクのシーア派巡礼者2人が爆弾で死亡 首都と聖地に厳戒態勢

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バグダッド(CNN) イラクの首都バグダッド市内南東部ニューバグダッドで26日午後、道路脇に仕掛けられていた爆弾が爆発し、イスラムシーア派最大の祭り「アシュラ」の巡礼者2人が死亡、8人が負傷した。内務省関係者が明らかにした。

バグダッド市内やシーア派の聖地カルバラには、巡礼者を守るため治安部隊が展開中。イラク治安部隊関係者によると、バグダッド周辺では10万人規模の部隊が警戒にあたっている。26日夜から27日に100万人以上が訪れるとみられるバグダッド北西カドミヤ周辺では、警戒態勢が4重で敷かれた。また女性に対する検査に対応するため、複数の検問所には女性治安要員300人が配置された。

一方カルバラ警察関係者は、イラク治安部隊2万5000人が展開中であることを明らかにした。カルバラ周辺にはバグダッドと同様に4重の警戒態勢が敷かれているため、巡礼者は聖地フセイン廟に到着するまで少なくとも4カ所の検問所を通過する。

アシュラは27日に最高潮を迎え、バグダッドとカルバラには大勢の巡礼者が集結する。カルバラについては、巡礼者が100万人前後に膨らむと予想されている。

アシュラは預言者ムハンマドの孫フセインが、680年にカルバラの戦場で殺害されたことを記念する宗教行事で、旧フセイン政権時代には禁止されていた。26日夜から27日にかけてカルバラやバグダッドでは、シーア派の巡礼者による哀悼の儀礼が行われ、ナイフで自分の身体を傷つけたり、自らにむち打ったりする者もみられる。

旧政権打倒後の04年に復活したアシュラでは暴力沙汰が発生し、当局はスンニ派の犯行との認識を表明した。05年にはバグダッド北西部の橋で、1000人近いシーア派巡礼者が将棋倒しになって死亡。自爆テロ犯がいるとのデマで、巡礼者らがパニック状態に陥った。

今年は十数人のシーア派巡礼者が殺害されているが、イラク政府は国際テロ組織アルカイダ系の武装勢力や、スンニ派過激派が関与しているとの認識にある。12月27日16時45分配信 CNN.co.jp

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