<靴投げ記者>イラク戦争の遺族らを支援…財団設立へ


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 【ジュネーブ伊藤智永イラク戦争に抗議して昨年12月、バグダッドの記者会見場で退任間際のブッシュ米大統領に靴を投げつけたイラクのジャーナリスト、ムンタダール・ザイディ氏が、スイスのジュネーブを訪れ、同国に財団を設立してイラク戦争で夫や両親を亡くした女性や子供、障害者、医療機関を支援する活動を始める考えを表明した。同氏の行為に共鳴したイスラム世界を中心とするカンパで、すでに多額の資金が集まっているという。

 ザイディ氏は暴行の現行犯として拘束され、イラクの裁判所で禁固3年の判決を受けたが、同1年に減刑されて服役し、先月釈放された。

 その後、AFPなどのインタビューに「スイスへ行きたい。偉大な民主主義の伝統があり、多くの国際機関があって、そのいくつかは子供を守る組織だから」と話していた。

 裁判で評価された「謝罪」については、取り調べ中に拷問されたためで、「仮に時計の針が戻れば、私はやはり同じことをした」とも語っている。

 ただし、今回のスイス入国は3カ月の観光ビザによるもので、亡命申請は認められなかった。また、ジュネーブの地元紙が市民2200人余りを対象に行ったアンケートでは、ザイディ氏の定住受け入れに、賛成35%、反対61%という結果が出ている。
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