天然ガス「ナブッコ計画」5カ国調印 産出国取り込み激化


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 【カイロ=村上大介カスピ海周辺の天然ガスを欧州に送る「ナブッコ・パイプライン」計画の政府間通過協定が13日、トルコの首都アンカラで調印された。ロシア領を通過しない同パイプラインは、欧州のロシアへのガス依存度を低減させるのが狙いだが、ロシアも対抗する構想を進めており、ガス産出国の取り込み合戦が激化しそうだ。

 パイプラインはトルコからオーストリアまでの約3300キロを結び、総工費は約79億ユーロ(約1兆130億円)。2014年完成を目指し、輸送能力は年間310億立法メートルとなる。ロシアに25%を依存する欧州の天然ガス消費の5%を賄う。

 資源外交を強めるロシアは06年と今年1月、ウクライナへの天然ガス供給を停止し、欧州もその影響を受けたことがあり、ナブッコ計画は欧州のエネルギー安全保障を高めると期待されている。

 計画にはトルコ、ブルガリアルーマニアハンガリーオーストリア、ドイツが参加。13日は、ドイツを除くパイプライン通過国5カ国が協定に調印。欧州連合(EU)からバローゾ欧州委員長、計画を後押しする米政府のカスピ海エネルギー問題担当特別顧問らも出席した。

 供給国としてアゼルバイジャントルクメニスタンイラク、イランなどが挙がっているものの、具体的な取り決めには至っておらず、完成までに十分な供給量を確保できるかが最大の課題だ。ガス埋蔵量世界2位のイランの参加には、米国が強く反対している。

 ナブッコ計画は協定内容をめぐり合意が難航、供給国側に将来性への疑念を抱かせた。約150億立法メートルを供給する予定のアゼルバイジャンが先月末、ロシアへの売却にも合意、ナブッコ計画推進国の懸念を呼んだ。
 ロシアはナブッコ計画と直接、競合する「南ルート」を計画。黒海の海底を通り、ブルガリアからオーストリアとイタリアをつなぐもので、すでに通過国一部と協定を締結している。

コメント:ちなにみイラク天然ガス埋蔵量世界10位です。お隣のイランが2位である事から、もしかしたらイラクには油田の様に、まだ見つかってない採ガス井があるかも知れませんね☆

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